こんにちは!エモーショナルスクリプト®セールストレーナーのたかぞうです!
本日のテーマは、
『返報性の原理』です!
ビジネス心理学では頻繁に取り上げられるので、聞いたことがある方もいるのでは。
こういった方におすすめします。
- 相手と打ち解けることができない。
- 相手がなかなか話に集中してくれない
- 相手がどうも話の内容を信用していない
- なかなかクロージングが決まらない
返報性の原理を使うことで、このような悩みを解決していけます。うまく取り入れて、あなたが、その場を完全にコントロールしていきましょう。
安心してください。そう言う僕も、セールスをはじめた頃はまったく結果が出ませんでした。NOの連続です。でも少しずつ心理学などを取り入れて、修練することで、しっかりと結果を出すことができました。
実演販売の会社でトップセールスマンとなり、販売代理店として独立して8年が経ちます。
現在は、セールストレーナーをする傍ら、ヘルスケア関連の協会ビジネスをスタートさせ、資格発行、オリジナル商品の製作販売なども行っています。
それ以前にも10年の間に、営業会社を渡り歩き、5社に勤め、セールスの経験を積みました。内容も訪問販売、提案営業、テレアポ、法人向け、個人向けなど様々です。
そんな視点と経験から、あなたに役立つ実践方法をお伝えさせていただきます。
本日の目次は以下の通りです。
読み進めていただければ、イメージをより具体的に掴んでもらえます。
では、スタートです。
一つ一つ見ていきましょう。
返報性の原理とは?
返報性の原理とは、心理学上では、社会心理学の分類になります。
人は他人から何か施しを受けた場合、お返しをしなければいけない、もしくはしたい、このような感情を抱く心理のことをいいます。
セールスの現場でよくこの心理が取り上げられるのは、この一貫性を利用することができ、小さな貸しをつくって、大きな見返りを得る方法が成り立つからです。(もちろん悪用は厳禁です)
そして、ここで一緒に覚えておきたいのは、『一貫性の原理』(自分の言動や態度、信念などを一貫したいと思う心理)。
お返しをしたい、という感情自体が人間の根本にあって、それを一貫したいという心理がはたらくことになります。
人間て不思議ですね。
たとえば、買いたくもないんだけど、サンプルを無料でもらったから、お返しに商品を購入する、というおかしな心理がはたらくということです。または、最初に言われた価格から、おまけしてもらって安くしてもらった、だからお返しに購入したくなる、という一貫性が生まれるわけです。
と、ここまでは、どこにでもあるビジネス心理学の説明。ここからが本題です。
心理学を学ぶ際の落とし穴は、「ふん、ふん、なるほど」でおわってしまうこと。これは、多くの心理学の本を書いている人が学者や専門家のみなさんで、セールスの現場経験がないため、ケーススタディ(場面説明)でおわってしまうことが多く、読み手も知識や教養として終了、となりがちなんですね。
たとえば、上記の例であげた、サンプル提供の話や、おまけの話、これもいわゆる状況説明であり、点なんです。
しかし、セールスで活用するには、これを線にしていかなければいけません。ファーストコンタクトから始まり、クロージングまでの流れの中で、ポイントを押え、活用できなくてはせっかくセールス力向上のために、心理学を学んでも意味がありません。
ですから、次に、流れのなかで取り入れる実践のポイントをご紹介していきます。返報性の原理を活用する際の、最もシンプルで大切な部分になります。一緒にみていきましょう。
点を線にするイメージづくり。習得の第一歩です。
実践のための5つのポイント
大切なことを言います。実際にあなたのセールスシーンに取り入れる具体的な方法です。
それは、心理学を取り入れるときに意識することは、場面設定と話す内容を考えることです。
ん?どういうこと?
つまり、アクション(どのように接するか?)としての場面を決めることと、コミュニケーション(トーク内容)の仕方を考えるということになります。具体的に言うと、
実践のポイントは5つになります。
✓無料
✓あいさつ
✓聞く態度
✓理解の質
✓サービス
無料とサービスというのは、アクション(場面など)設定になり、
あいさつ、聞く態度、理解の質は,、コミュニケーション(トークなど)の設定となります。学んだ心理学を実践に活かすために、それぞれに落とし込んでいく作業です。
一つ一つ詳しくみていきます。
少し長いな、と思われるかもしれませんが、逆に、文章を読んで、流れの中で理解が深まることが多いので、もう少しがんばってください。まさに線としての理解です。見返す時は、全文を読み返さなくても、箇条書きの箇所をおさえてもらえれば大丈夫です。
では、いきましょう。
【返報性の原理活用の5項目】
1.無料提供を考える
2.あいさつ自己紹介に高い意識を持つ
3.聞く態度で信用を得る
4. 理解の質で信頼を生む
5. サービス提供で行動を促す
無料提供を考える
返報性の原理を利用した、セールスの手法としては一番効果的で、分かりやすい方法です。
無料でもらったことで、「お返し」の気持ちが生まれます。「購入する」「話を聞く」「好意的になる」といった行動に繋がりやすい感情です。
あなたの取り扱う商品やサービスでも、何か無料で提供できるものがないか、考えましょう。
例えば、
・無料診断やテスト
・無料体験、お試し
・無料のサンプル提供
・無料の情報提供
特に、返報性の原理がはたらくのは、ただでもらったし、話はかわりに聞いてみよう、です。そう、無下にできないわけです。
大切なのは、この機を逃さないこと。
対面であれば、お客様の悩みを聞き出すチャンスです。ライティングであれば、お客様を教育するチャンスにもなります。
無料提供するかわりに、あなたは何を得たいのか、しっかりと目的と手段を練り込んでいきましょう。
あいさつ自己紹介に高い意識を持つ
なーんだ、そんなこと?って思いましたか?
ちょっと待ってください。
ここを掘り下げることは、返報性の原理を考える際、非常に大切なんです。
挨拶こそ、「お返し」の典型的なパターン。ほとんど無意識の反応を相手は取ってくれますから、一貫性のものですよね。
こちらが会釈すれば、あちらも、こんにちは、こんにちは、はじめまして、はじめまして。
セールスの最終目的は、こちらの提案を納得という形でお返ししてもらうことです。そのパターンを生み出すスタートが挨拶といってもいいでしょう。
挨拶が発展すれば、今度は自己紹介です。
自己紹介が進めば、今度は悩みの相談。
悩みの相談から次にいただくものは、解決したいという意思。そして、購入という意思です。
このファーストコンタクトを疎かにして、すぐに商品説明に入ってしまうようでは、お客様との関係性の構築が不安定で、あなたが何を言っても受け入れてもらえないでしょう。
できる限り、挨拶、ファーストコンタクトとして何をするのか、流さず、しっかりとアクションプラン、場面設定を考えていきましょう。
聞く態度で信頼を得る
もうおわかりですよね?そうです。聞く態度にも返報性の原理ははたらきます。
聞くのが上手な人には、信頼や好意が生まれます。あなたが聞いて欲しいなら、相手の話を良く聞く。さらには聞いていることを態度で示すことが大切です。
大きくうなずく。
感情がこもった返事。
相手の言葉をくり返し理解を示す。
そして、ここでも、ふんふんなるほど、で終わらすことなく、しっかりと販売の現場で実践してみてください。
そうすることで、お客様は好意をいだき、信頼をよせるようになります。もっと聞いてほしい。もっと話したいという関係性を作っていくことができます。
理解の質で信頼を生む
たまにいませんか?返事だけは勇ましくて、まったく内容を理解していない人笑
「この人、わかってくれているな」
このように思っていただかなくてはいけませんよね。自分を理解してくれる人には信頼を寄せるのが人間です。
そうすれば、あなたが言うことをしっかりと聞いてくれて、あなたが良しとすることをお客様も理解するように努めてくれるはずです。
しかし、これも態度で示さないとわかりません。
最も大切なのは、お客様は、
・何が悩みで
・どうしたいと思っているのか
これに尽きます。
お客様は有り難いことに、悩みを打ち明けてくれるとき、その経緯や出来事、原因など、いろいろなことを話してくれるはずです。
「なるほど、ということは、こういうことですね?」
「わかります」
「私もそうです」
「他の私のお客様もそうです」
そして、
「ということは、こうこうこうしたいと思ってるということですね」
「これは嫌で、こういうことが好き」
「こう出来ればベストということですね」
など、理解を言葉で示すことです。そして、こういった、私たちの働きかけは、お客様自身の頭のなかも整理されて、「あっ、私はやはり、こういったことを望んでいたんだ」という、確信や気づきにも繋がります。
聞き方や、理解を示す態度はクセづけです。
もちろん、セールスだけではなく、普段のコミュニケーションにも取り入れることができますから、実践してみて下さい。
サービス提供で行動を促す
最後の一つは、サービス提供になります。
このシュチュエーションは、ほとんどの場合、終盤戦になるでしょう。最後のひと押し的に使われることが多いのでは。
しかし、返報性の原理を最大限に活用するために、注意しなければいけないのは、「見せ方」「感じさせ方」です。
私たちのサービス提供という行動を、どのように感じて、どう受け取ってもらえるかが重要です。
つまり、この人も信頼できる。商品も欲しいと思う。でも、少し迷っている。
こういった時に、「そこまでしてくれるなら、ヨシッ」、こう思っていただくことが理想的な流れです。
まさに、私たちの熱意や思いやり、優しさに応えた、お客様の意思決定です。
そう感じてもらえるもの、もしくはタイミングでなくてはいけないわけですね。「特別感」をもってもらいましょう。
実践のための練習方法
セールスの世界で差が出るのは、知っているか、出来るか、の違いです。つまり、いくら理屈がわかっていても、お客様の前でパフォーマンスができなければ、意味がないということ。
そして、出来るようになるためには、反復練習が必要なんですね。さらに言います。そのためにはカタチが必要です。反復するためのカタチです。
ですから、今までご紹介してきた中で、なるほど、取り入れてみようと思ったことを、カタチとしてまとめて下さい。そして、お客様の前で表現ができるように練習しましょう。
1番効果的なのは、台本づくり、脚本づくりです。
話す言葉だけを書き出してもいいでしょうし、それにアクションや場面設定を書き込んでいってもいいでしょう。とにかく、あなただけのマニュアルを作っていくことをおすすめします。
そして、さらに学んだこと、経験したことを書き加えて、ブラッシュアップしてください。
セールススクリプト(脚本)づくりがよく分からない方や、ストーリー作りが苦手な方のために、記事を書いていますので、そちらも合わせて読んでみてください。
まとめ
返報性の原理は、人間の基本的な習性といってもよいほど、多くの方に当てはまります。ですから、今回ご紹介した事例以外にも、たくさん考えることができます。他にもできることを探してみてください。
ただ、悪用は厳禁です。
あくまでこれは、お客様の本当に望む結果を導くだめの一つの方法です。つまり、1番の目的は、モノを売るのではなく、お客様の悩みを解決する、その未来を提供することを忘れないでください。
そして、返報性の原理にしたがって、お客様が私たちから商品を買ってくれたことに対する「お返し」を考えましょう。
それは、感謝という思いにもなるでしょうし、アフターケアという行動にもなるでしょう。
私たちも嬉しいし、お客様にも喜ばれる、そんなウィンウィンの関係づくりを目指して、心理学を活用してください。
それでは、また次回お会いしましょう!
ありがとうございました!
セールストレーナーたかぞうでした。